悪質ホストクラブ問題などを背景に議論されてきた風営法の改正法が令和7年(2025年)5月に成立し、令和7年6月28日から施行されています。
最大のポイントは無許可営業等への罰則の大幅な強化です。法人への罰金上限が一気に150倍になったことからも、国と警察の本気度が分かります。無許可営業が発覚すれば、中小規模の会社なら事実上倒産しかねない金額です。
| 無許可営業・名義貸しの罰則 | 改正前 | 改正後(施行済み) |
|---|---|---|
| 個人(違反行為をした者) | 2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金(併科あり) | 5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(併科あり) |
| 法人(両罰規定) | 200万円以下の罰金 | 3億円以下の罰金(150倍) |
この記事では、改正風営法の全体像(4本柱)と、特にコンカフェ・メンコンなど「知らないうちに無許可営業」になりやすいお店が今すぐ確認すべきことを、風営法専門の行政書士が解説します。
最後までお読みいただくと無許可営業に対する罰金引き上げが改正された場合、コンカフェやメンコンなどのお店が風営法の解釈を間違えやすくて無許可営業になりやすい非常に危険なお店だという事がお分かりいただけると思います。


4つの大きな風営法改正ポイント
①接待飲食営業の遵守事項・禁止行為の追加(色恋営業の規制など)
料金に関する虚偽の説明や恋愛感情につけ込んで高額な飲食をさせる、いわゆる「色恋営業」を禁止するとしていて、違反した場合には、店舗の営業停止を命じることができる。
②スカウトバックの規制
売掛金を取り立てるために売春や性風俗店で働くことを求める行為を行った場合、そのホストやスカウトに報酬として支払う「スカウトバック」を刑事罰の対象に加え、いずれも「6か月以下の拘禁か100万円以下の罰金」を科す。
③無許可営業等に対する罰則の強化【最重要】
風営法の営業許可を得ずに無許可で営業した場合の法人に対する罰金の上限を現在の150倍となる「3億円以下の罰金」に引き上げる。さらに、経営者ら個人にも「5年以下の拘禁か1000万円以下の罰金」をそれぞれ科す。
④風俗営業からの不適格者の排除(欠格事由の拡大)
営業許可取り消し処分を受けたグループ会社・関係者などは新たな営業許可を取得することができなくなる「処分逃れ」に対する法律の改正がされました。
特に危ないのは「知らないうちに無許可営業」になっているお店
罰則強化で最もリスクが跳ね上がったのは、自分では合法のつもりでも実は無許可営業になっているお店です。典型例がコンカフェ・メンコン・ガールズバーです。

「カウンター越しなら接待じゃない」という迷信で営業しているお店やコンカフェ・メンコン・ガールズバーなどが、実態として接待行為が行われている場合です。
コンカフェやメンコン、ガールズバーなどを営業する場合、ほとんどのお店は風営法の1号営業許可(主にキャバクラやホストクラブ等と同じ営業許可)が必要になるような営業をしているのにも関わらず、その営業許可を取得せずに営業してしまっているお店が非常に多いのが現実です。
実際に大阪・日本橋のコンカフェ街では客引きや無許可営業の指導・摘発が行われています。改正前なら罰金200万円で済んだかもしれない違反が、今は桁が違います。


今すぐ確認すべき3つのチェックポイント
自分のお店の営業実態は、持っている許可・届出と一致していますか?
メニューや接客スタイル、キャストの動きを見直してください。グレーなら専門家に第三者目線で確認してもらいましょう。
法人の役員・実質的な関係者に欠格事由に触れる人がいないか?
欠格事由の拡大により、これまでセーフだった体制が問題になる可能性が出てくるかもしません。
料金説明・広告表現が適正か
虚偽の料金説明は営業停止となってしまう事由に。メニュー表や料金表示の整備を行いましょう。
コンカフェと風営法(風適法)の関係
コンカフェは「カフェ」なのに風営法が要るのか?という意見をよく見かけますが、お店の名称で許可の要否が決まるわけではありません。お店の営業実態に合わせて風営法に規定する「接待」に該当するなら、営業許可が必要になります。
コンカフェやメンコンが風営法に関係する部分とは、主にこの部分です。
『1号営業(接待飲食営業、社交飲食店(※1))』
キヤバレー、待合、料理店、カフエー(※2)その他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業(風営法第二条第一項第一号)
※1「接待飲食営業や社交飲食営業」の呼称は法令上の用語ではありません。
※2 キャバレーや待合、料理店やカフェなどと記載されていますが、これらはあくまでも例示であり、そういった名称を用いていなくても営業の実態が接待行為のある飲食店営業であるなら、1号営業に該当します。



コンカフェやメンコンというお店が上記のような風営法の1号営業に該当するなら、営業の許可が必要になります。ここで一番重要なのが「客に接待をしているか?否か?」が判断の基準になります!
風営法での接待とは?
では、どんなことが「接待」になるのか?風営法には、「接待とは歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」と定義されております。



要するにこれは「単に飲食する目的じゃないサービスがあるお店」が該当すると言えます。(個人の解釈なので全く違ったらごめんなさい)
詳しくは警視庁による風営法の解釈運用基準(令和7年風営法改正後版)というものに一定の基準が示されています。
営業者、従業者等との会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、その気持ちに応えるため営業者側の積極的な行為として相手を特定して以下に掲げるような興趣(「談笑・お酌等」「ショー等」「歌唱等」「ダンス」「遊戯等」「その他」)を添える会話やサービス等を行うことをいう。言い換えれば、特定の客又は客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超える程度の会話やサービス行為等を行うことである。
–接待の判断基準–
(1) 談笑・お酌等
特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待に当たる。これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。
(2) ショー等
特定少数の客に対して、専らその客の用に供している客室又は客室内の区画された場所において、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は接待に当たる。
これに対して、ホテルのディナーショーのように不特定多数の客に対し、同時に、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は、接待には当たらない。
(3) 歌唱等
特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくは褒めはやす行為又は客と一緒に歌う行為は、接待に当たる。
これに対して、客の近くに位置せず、不特定の客に対し歌うことを勧奨し、又は不特定の客の歌に対し拍手をし、若しくは褒めはやす行為、不特定の客からカラオケの準備の依頼を受ける行為又は歌の伴奏のため楽器を演奏する行為等は、接待には当たらない。
(4) ダンス
特定の客の相手となって、その身体に接触しながら、当該客にダンスをさせる行為は接待に当たる。また、客の身体に接触しない場合であっても、特定少数の客の近くに位置し、継続して、その客と一緒に踊る行為は、接待に当たる。
ただし、ダンスを教授する十分な能力を有する者が、ダンスの技能及び知識を修得させることを目的として客にダンスを教授する行為は、接待には当たらない。
(5) 遊戯等
特定少数の客と共に、遊戯、ゲーム、競技等を行う行為は、接待に当たる。
これに対して、客一人で又は客同士で、遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為は、直ちに接待に当たるとはいえない。
(6) その他
客と身体を密着させたり、手を握る等客の身体に接触する行為は、接待に当たる。ただし、社交儀礼上の握手、酔客の介抱のために必要な限度での接触等は、接待に当たらない。
また、客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる行為も接待に当たる。
これに対して、単に飲食物を運搬し、又は食器を片付ける行為、客の荷物、コート等を預かる行為等は、接待に当たらない。
”カウンター越しならOK”は嘘!!風営法違反の事例から学ぶ
「いやでもカウンター越しだから大丈夫」とか「隣に座らないからオッケー」みたいな解釈をする人が稀にいらっしゃいますが、これが一番危ないです。コンカフェやメンコンなどのお店は風営法の1号営業許可が必要だと断言した方がいいぐらい、カウンター越しならOKなんてのは都市伝説です!
詳しくはこちらの記事で解説しております。


風営法違反の事例ケース①ビンタするコンカフェ 風営法違反で摘発
実際、最近はコンカフェが風営法違反によって摘発されたニュースが増えてきております。



ネット記事の情報が正しければ、この事件から学べるのは多くのコンカフェでよく行われているチェキや一緒にゲームなどのサービスに対して、取り締まり側がそれは接待行為であり風営法の許可が必要だと判断した事です。
風営法違反の事例ケース②カウンター越しでもアウト
そして、このニュースを見たSNSでの反応は…
まってカウンター越しもアウトなの??どこのコンカフェもなくなるんじゃない?????
コンカフェってメイド喫茶の亜種だと思っていた
隣に座らなきゃセーフだったはずが・・・
それはちょっと厳しい



「カウンター越しならオッケー」や「隣に座らなければ大丈夫」なんて皆さん結構よく言いますが、それは全部都市伝説です!!
この事件から学べるのは「カウンター越しなら良い」ってのは法令にはどこにも書いてなくて、許可が必要不要となる基準ではありません!!
間違った情報を過信してしまわないよう、今一度正しい知識を学んでいただければと思います。
よくある質問(FAQ)
- 改正風営法はいつから施行されていますか?
-
令和7年(2025年)6月28日から施行されています(一部の規定を除く)。「改正案」ではなく、すでに現行法です。
- 無許可営業の罰則は具体的にどうなりましたか?
-
個人は「2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金」から「5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(併科あり)」へ、法人は「200万円以下」から「3億円以下の罰金」へ引き上げられました。
- 小さなコンカフェやガールズバーにも関係ありますか?
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大いにあります。接待行為があるのに1号営業の許可を取っていなければ無許可営業であり、店の規模に関係なく強化後の罰則の対象です。むしろ解釈を誤りやすい業態こそ高リスクです。
- 色恋営業の禁止はホストクラブだけの規制ですか?
-
いいえ。風営法上「ホストクラブ」という業種区分はなく、接待飲食営業(1号営業)全体に適用されます。キャバクラ・ラウンジ・コンカフェ等も対象です。
- 今から許可を取れば間に合いますか?
-
無許可状態を続けるほどリスクは大きくなります。営業実態の整理と許可取得(または業態変更)を早急に行うべきです。物件や人的要件によっては許可が取れないケースもあるため、まずは現状確認からご相談ください。
お店の営業内容に合わせてになりますが、風営法の営業許可を取得すれば無許可営業の違反は避けられます。



SNSを見ていると営業者さんの都合よく風営法を解釈していまっているのか、実際に無許可営業をしてしまっているんじゃないのかな?と思うお店が散見されますので、これは本当に危険です。
お店の営業許可の種類について簡単にまとめるとこのようになります。



でも夜中もやっているコンカフェもあるよ!



これまで解説してきたように、1号営業の”接待”みたいな事を絶対にやってないのであれば深夜(午前零時から翌六時)の時間帯も営業することができます!
もしくわ風営法に違反してでも時間外営業をしているか、どちらかです。
これは私見になりますが、コンカフェの原点とも言える「メイド喫茶」が発祥した頃は、単純に”メイド服を着た喫茶店のスタッフがドリンクを運んで、お客様をおもてなししたら流行るのでは?”ぐらいの営業内容だったのが、いつしか競争原理によって営業内容がエスカレートして、もしくわ、コンカフェといった名称を隠れ蓑として実際はキャバクラと変わらないサービスを提供するお店が増えたため、「接客」と「接待」の境界線が曖昧なコンカフェが多くなってしまったのだと思います。
風営法の営業許可を取得するには?
コンカフェ(メンコン)を経営するにはその営業内容に合わせて風営法の営業許可(深夜営業は届出)が絶対に必要です!
その風営法の許可を取るには大きく3つの条件(届出の場合は2つ)があり、全部書くと長くなるので、ざっくりとだけお伝えします!
1,場所的な条件
【営業場所について】
政令で定める基準に従って都道府県条例で定める地域内であることや、保全対象施設というものから一定の距離が離れていなければなりません。
例えば、この地域は営業できません!となっていたり、病院や学校から何m以上離れていなければならない!といった感じで、営業できる場所に制限があります。
2,人的な条件(届出の場合は人的な条件はありません!)
【営業者について】
営業をする人にも許可を取得する基準があり、風営法に記載されている基準に該当する人には許可を取得することができません。
申請者以外にも管理者、法人の場合は役員にも基準があり、誰か一人でも引っ掛かると許可されません。
3,設備的な条件
【営業施設や設備について】
営業所の設備(内装など)について有名なものだと「1mを超えるものを設置できない」といった基準などを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった設備についての基準を満たしていなければなりません。


営業実態のチェックと許可取得はSecond.行政書士事務所へ
当事務所では営業内容をヒアリングし、必要な許可・届出の判定から取得までサポートします。厳罰化された今こそ、何でも構いませんのでお早めにご相談ください。



営業できる場所とか内装、設備とかいろいろルールがあるから、風営法の営業許可(または深夜営業の届出)を取るのであれば、この分野を専門にしてる当事務所にぜひご相談ください。
【対応エリア】


大阪府全域(大阪市、堺市、豊能町、池田市、箕面市、豊中市、茨木市、高槻市、島本町、吹田市、摂津市、枚方市、交野市、寝屋川市、守口市、門真市、四條畷市、大東市、東大阪市、八尾市、柏原市、和泉市、高石市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、熊取町、泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町、松原市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市)
兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県も含め近畿圏を中心に全国対応しております。


【お問い合わせ】


ここまでお読みいただきありがとうございました!!夜の飲み屋さんの営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談ください!


これからお店を始めるために
必要な許認可を簡単診断
スナック、ガールズバー、コンカフェ、アミューズメントバーなど、
営業内容によって必要な手続きが変わります!
お店のイメージに近い回答を10個選んでいくだけで、必要となる可能性が高い風営法の許可・届出を簡易診断できます!!
※この診断は入力内容を元に簡易な判定を行います。診断の結果は許認可の種類、許可取得・届出受理を保証するものではありません。詳しくは専門家、もしくわ管轄の警察署にご相談ください。
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あなたのお店に必要となる可能性が高い許認可は
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風俗営業1号許可が必要かどうかは、「隣に座るか」「お酌をするか」だけで決まるものではありません。重要なのは、スタッフが通常の飲食提供を超えて、お客様を歓楽的にもてなす(接待する)役割を担っているか、特定のお客様に対して継続的な会話やサービスを行うか、お店全体が歓楽的な雰囲気づくりを売りにする営業かどうかです。
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