風営法の営業許可が必要なお店(ラウンジ、スナック、コンカフェ、ポーカー店など)を開業するとき、皆さまは必ず物件探しを行うときに不動産会社にこう言われて、安心していませんか?
ここは前のお店もスナックだったので、許可はすぐ取れますよ
ちょっと待ってください!居抜き物件の場合、前のお店が同じ業種であっても営業許可が取れる保証はどこにもありません。前のお店が営業できていた事と、今から許可を取る事はまったく別の話です。

営業許可が取れる保証がないのはなぜ?



居抜き物件は何を確認すれば大丈夫なの?



居抜き物件のメリットとデメリットは?
この記事では、風営法専門の行政書士が居抜き物件に潜むリスクと契約前に必ず確認すべきポイントを重点的に解説します。これから営業許可を取得するときの物件選びの参考にしていただければ幸いです。




なぜ、営業許可が取れる保証がないのか?
風営法の営業許可は物件に与えられるのではなく営業者に対して出されるものなので、前の営業者の許可は全く関係のない話になります。
1.風営法の営業許可は前営業者の許可を引き継げる性質のものではない
2.営業予定の場所の周辺環境の変化により、距離制限の中に保全対象施設が新設されていたら許可は下りない
他に「前の営業者が無許可で営業していた」や「同じ風営法とはいえ深夜営業の届出と1号営業許可の違いにより、審査基準が違う」ことも可能性として考えられます。



不動産屋さんが「許可を取れます」と言っている意味は、『家主さんが風俗営業のために貸すことを承諾している』という意味かもしれませんので、内容を整理して考える必要があります。
居抜き物件を契約する前に確認するポイント
前の営業者が同じ業種のお店をしていたとしても、これから開業するお店が営業許可を取得できる保証はありません。そこで居抜き物件で営業を予定しているときに、物件契約前に確認すべきポイントを整理しておきます。
新たに保全対象施設ができていないか
まず、一番のリスクは「前の営業者が許可を取得した後に、近くに保全対象施設ができていた」というケースです。
営業予定の物件近くに保育所や診療所(有床)、学校等ができていれば、新規の許可は取れません。
保全対象施設について詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しております。


用途地域は営業可能な地域か
商業地域・近隣商業地域など、風俗営業が可能な用途地域か今一度確認しておきましょう。
同じ業種(スナックやガールズバー)であっても前の営業者は深夜営業の届出、これから営業開始する人は風営法の営業許可を取得しようとしている場合、深夜営業と風俗営業では用途地域の基準が違います。



営業形態ごとに用途地域が適合しているのか、今一度確認しましょう!
用途地域は各自治体が公表していますので、「○○市 用途地域」で検索するとネットから調べられます。
内装(構造や設備)が現在も基準を満たすか
前の営業者が物件を使っていたため、基準を満たしていることがほとんどです。しかし、お店の設備や構造は今一度確認しておきしょう。
- (高さ1m以上の衝立等)客室の見通しを妨げる仕切りはないか?
- 客室が2室以上となるとき、それぞれの客室の面積は基準以上あるのか?
- 照明設備・防音構造は基準を満たすのか?特にスライダックス(調光器)が付いているとNGです。
他に、食品衛生法の視点で厨房内で手を洗う水道の蛇口がレバー式・センサー式であるか?(簡単に付け替えられますが)も見ておきましょう。
建物の建築基準法、消防法上の問題はないか
風営法の審査の過程で建築指導課による建築物の確認、消防署による消防設備の確認も行われる場合があります。建物が古いときや前の営業者が長く入居していたときは、設備が古くなっているというのが度々ありました。
- 建築確認済みの有無
- 避難経路の確認
- 消火器の型式、使用期限
- 非常灯の電球切れ
- 避難誘導灯の内部バッテリー切れ
- 壁紙の張替え時、不燃材料の使用
- 布製品(カーテン、じゅうたん)などの防炎素材の使用
- 感知器の位置の不備
経験上、上記のようなものの取り換えや材質の確認などが発生することがありました。賃貸借契約書には「借主の負担で設備の基準を満たすように維持・管理すること」になっているケースが多いので、事前に確認して必要ならば契約前に交渉してみるのも一つの手段です。
造作譲渡契約の中身の確認
居抜き物件で営業を始める際に、特に注意したいのが厨房機器などのリース品です。店内に残っている冷蔵庫、製氷機、食洗機、POSレジ、エアコンなどが全て前の営業者の所有物とは限りません。リース品の場合の所有権はリース会社にあるため、前の営業者から造作譲渡を受けてもそのまま自分のものになるわけではありません。
「厨房設備一式込み」と説明を受けて契約したにもかかわらず、営業開始後にリース会社から返却を求められたり、追加でリース料の支払いが必要になったりすることがあります。
- 前の営業者が所有しており、譲渡を受けられる設備
- リース会社やレンタル会社が所有している設備
- 建物の貸主が所有している設備
- 営業開始前に撤去または返却される設備



居抜き物件を引き継ぐ前には、設備一覧表を作成し、それぞれの所有者、譲渡の可否、故障の有無、今後発生する費用を明確にしておきましょう。
営業開始後に「使えると思っていた設備が使えない」「想定外の支払いが発生した」という事態を防ぐためにも、造作譲渡契約を結ぶ前の確認が重要です。
貸主の許可(使用承諾)が取れるか
申請には物件を使用する権原を証明する書類が必要です。「又貸し(転貸、サブリース)」状態の居抜きは、関係する全員から承諾が必要になりますので、契約前に確認しておきましょう。
居抜き物件を選ぶメリット、デメリット
居抜き物件を選ぶメリット
居抜き物件を選ぶことが悪いわけではありません。むしろ、内装の造作や什器類の設備など初期費用を抑えられることが一番の大きなメリットです。
・内装、厨房設備、カウンター、空調、照明などをそのまま利用できれば、スケルトン物件から工事する場合よりも費用を抑えられます。
・厨房設備や給排水、ダクト、グリストラップなどに多額の費用がかかるため、既存設備を活用できるメリットは大きいです。
・大規模な内装工事が不要であれば、物件契約から営業開始までの期間が短くなります。
・早く開業できれば、工事期間中の家賃負担を減らしカラ家賃の期間を短縮することができます。
居抜き物件を選ぶデメリット
逆にデメリットは確認ポイントで挙げた設備や構造の取り換えなどにより思わぬ費用が発生することもあります。
- 老朽化による改修、不具合の発生、清掃費用など
- 前の営業者のお店のイメージが残りやすい
- 厨房の能力、排気設備、電気容量、ガス容量、客席配置など次の営業者に合わない
営業許可を取得するための手順
風営法の営業許可を要するお店を始めるとき、たとえ居抜き物件であっても本当に許可を取得する事ができるのか?という判断がものすごく大切です。最後に、お店の開業までに考える順番についてこれだけは覚えておいてください。
用途地域と保全対象施設について今一度確認をしましょう。万が一、前営業者が営業している途中で近くに保全対象施設ができていると、次の営業者は許可を取得することはできません。
飲食店、風営法、建築基準、消防法の4つの観点からお店の設備はどれが今後も使えるのか?このまま風営法の営業許可が取得できるのか?必要な工事はどこまでなのか?などを予算と照らし合わせて検討しなければなりません。
物件の契約後に場所の問題や内装構造の問題が発覚したら思わぬ出費が発生するかもしれませんので、十分に確認してからお店の開業に向けて進めていくのが良いです。
失敗しやすい順番
物件の契約後⇒場所や内装、設備構造の問題が発覚する。
このパターンは思わぬ費用が発生したり、最悪のケースは営業許可が取得できないことになるかもしれません。
実際、前の店が許可を取った後に近くに保育所や診療所ができているケースは稀にありますので、居抜き物件であっても次の営業者が営業許可を取得できるとは限りません。
まとめ
居抜き物件は「初期費用が抑えられる」「早く開業できる」など大きなメリットがあるため、とても合理的な選択肢だと思います。しかし、今一度以下のことを確認しておきましょう。
契約書にハンコを押す前に
・風俗営業の許可を要するお店を始めるなら、居抜き物件であっても次の営業者が許可を取得できるとは限らない。新しく申請する時点での「人」「場所」「構造」の基準を満たしていることが重要である。
・特に周辺環境の変化による保全対象施設が近隣にできていた場合は許可が取得できないので、一番最初に確認をする
・居抜き物件の設備や構造が許可を取得できる基準を維持しているか、要件をみたしていることを確認する。
風営法の許可が取れる物件かどうかの判断は専門性が高いため、物件契約前の早い段階で風営法が得意な行政書士へご相談くださいませ。
風営法の営業許可の申請ならSecond.行政書士事務所が手続きを代行します
できれば物件の契約書へサインする前に物件情報(住所など)をお送りいただき、一度ご相談くださいませ。ご依頼の成約をいただければ居抜き物件で営業を始められるのか調査・確認から始めさせていただきますので、リスクを抑えてお店の開業準備を進めることができます。※ご相談は無料ですが、実際の調査には費用がかかります。



当事務所は、コンカフェ・ガールズバー・雀荘・ポーカーバーなどの風営法の営業許可の手続きに多数の実績があります。






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最後までお読みいただきありがとうございました。風営法の営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談ください!


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