風営法で営業許可が取得できない人とは?欠格事由を行政書士が解説

欠格事由について

風営法の営業許可を申請するとき、必ずチェックしていただきたい事がございます。心の中で思い出すだけで構いません、わざわざ人に言う必要はありませんので、今一度見直してください。

「前科」や「破産歴」など欠格事由に該当するときは許可が取れません。

昔、交通違反で罰金を払ったことがある!

役員の1人に前科があるかもしれない!

風営法のお店を始める前に許可が取れるかどうか、この記事で確認しましょう。

要するに、風俗営業の許可には「欠格事由」という制度があり、該当する人はどんなに準備をしても許可が下りません。逆に怖いのは、該当することを隠して(または知らずに)申請してしまうケースです。
警察は申請者の情報を犯歴照会で確認するため、虚偽の申請はほぼ確実に発覚します。

この記事では、風営法の営業許可を申請する人が許可が取れるのか欠格事由について行政書士が解説いたしますので、最後までお読みいただけますと嬉しいです。

目次

欠格事由とは?誰がチェックされるのか

風営法第四条

欠格事由とは簡単に言うと、風俗営業の許可を受けられない事由のことです。これは風営法の第4条の基準の事をそう呼んでいて、第一項の1から13に該当する人には、許可を与えることができないと決められております。

(許可の基準)風営法第四条第一項

公安委員会は、前条第一項の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、許可をしてはならない。

審査の対象となる人

チェックされるのは申請者本人だけではありません。

  • 個人名義での申請→申請者本人(+管理者)
  • 法人名義での申請→法人+役員全員+関連法人(+管理者)

そのため、法人の場合は全ての役員、親会社・子会社・兄弟会社全ての法人の中で1人でも欠格事由に該当すれば許可を受けることができません。「名前だけ入れている親族の役員」「出資者として入っている知人」も全員審査の対象です。

欠格事由に該当する人の一覧

簡単に記載すると、人に関する主な欠格事由は次のとおりです。

欠格事由の一覧

1、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
2、特定の罪(風営法違反やわいせつ罪、売春防止法違反、職業安定法違反など)により一年以上の拘禁刑に処せられ、又は次に掲げる罪を犯して一年未満の拘禁刑若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者
3、集団的・常習的に暴力的不法行為等を行うおそれがある者
4、アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
5、心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
6、風俗営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者
7、許可逃れ目的などで許可の返納し、その返納の日から起算して五年を経過しないもの
8、18歳未満の者(未成年者)
9、法人でその役員のうち、いずれかの欠格事由に該当する者があるもの
10、法人で、欠格事由に該当する者が出資、融資、取引その他の関係を通じてその事業活動に支配的な影響力を有する者
11、法人の場合で密接な関係を有する次に掲げる法人が風俗営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者である者

「特定の罪」の中に交通違反による罰金は該当しませんので、最近キップを切られたことがある人でも風営法の営業許可の欠格事由にはなりません。

これほんとにあった話なんですが、欠格事由について説明をしていると「この前、捕まりまして…」と神妙に告白されて、続けて「駐禁を切られました」だったので『あっ、大丈夫のやつです!』で笑い話で無事に許可が取れました。

欠格事由で大きな注意点

過去に罪があっても「復権」できる制度になっているのが日本の法律なのですが、起算する日は「その執行を終わり」や「取消しの日」などになっています。起算日は捕まった日ではないので、特に注意が必要です。

「こういう場合はどうなる?」Q&A

前科・罰金に関するQ&A

10年前の罪で刑期は満了しました、許可は取れますでしょうか?

(対象の罪であるならば)刑の執行が終わってから5年を経過していれば、欠格事由には該当しません。

スピード違反で罰金を払ったことがありますが、許可は取れますか?

道路交通法違反の罰金は風営法の欠格事由の対象となる罪ではありません。罰金なら何でもアウトではなく罪の種類で判断します。

無許可営業(風営法違反)で罰金を受けたことがあります。

風営法違反の罰金は欠格事由の対象です。拘禁刑若しくは罰金の刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年経過するまで許可は取れません。

法人・役員に関するQ&A

    役員に欠格事由がある人がいた場合、どうすればいいでしょうか?

    その役員が退任して登記変更したうえで申請すれば、法人として申請可能になるケースがあります。法人ごと諦める前に、体制の変更で解決できないか検討してください。

    出資はしてもらうが役員には入れないなら大丈夫ですよね?

    実質的に経営を支配している者も審査の対象となり得ますので形式だけの回避するのは危険です。

    その他Q&A

    昔、暴力団に所属していたことがあるのですが、大丈夫でしょうか?

    離脱から5年を経過していれば、欠格事由には該当しません。ただし、警察の照会・調査は厳格に行われますので、離脱日を必ず確認してください。

    5年以内のマエがあるので、知人の名義で申請してよいでしょうか?

    名義貸しは、貸した方は名義貸しの違反、借りた方は無許可営業の違反で両方とも捕まる可能性があります。

    19歳ですが申請できますか?

    18歳以上であれば年齢による欠格には該当しません。ただし管理者・営業体制の要件は別途満たす必要があります。

    隠して申請するとどうなる?

    「バレなければいい」は通用しません。というかバレます。

    不正の申請は危険

    申請書には誓約書(欠格事由に該当しない旨)の添付が必要
    ・警察は前科・処分歴を犯歴照会で必ず確認します
    ・虚偽申請がその場で発覚すれば不許可となるだけですが、後ほど発覚した場合は許可の取り消しに加えて虚偽申請そのものが罪に問われる可能性があります

    申請前に「該当するかどうか」を正確に判定することが正しい選択肢と思います。

    該当してしまう場合の選択肢

    欠格事由に該当していても、道が閉ざされるわけではありません。

    欠格事由に該当するときの選択肢

    1,時間の経過を待つ(5年経過で解消するものが多い)
    2,法人の体制を変更する
    (該当する役員には退任してもらうなど)
    3,深夜酒類提供飲食店営業や飲食店営業など、風営法の営業許可を要さない営業形態にする

    3の方法は、接待の判断基準などに注意が必要ですが、接待のないお店であれば飲食店として営業をすることは可能です。接待について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

    管理者にも欠格事由に該当するか審査されます

    風営法の営業許可を取得するお店には1つの営業所ごとに1人の管理者を選任しなければなりません。その管理者もなれる人なれない人の基準がありますので、選任するときに注意が必要です。

    管理者の主な欠格事由

    未成年者
    心身の故障により管理者の業務を適正に実施できない者
    破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
    ④その他、法第四条第一項第一号から七号の2まで、いずれかに該当する者
    ⇒これは「一年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又は次に掲げる罪を犯して一年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者」など、一定の刑罰を受けてから5年を経過しない者が挙げられます。
    暴力団員、または暴力団員でなくなってから5年を経過しない者
    ⑥経営・管理ビザで日本に滞在する外国人

    管理者についてはこちらの記事で詳しく解説しております。

    まとめ

    風営法の営業許可を要するお店を始めるとき、許可を取得する事ができるのか?という判断がものすごく大切です。最後に、営業許可の取得について考える順番についてこれだけは覚えておいてください。

    STEP
    物件契約前に、営業予定の場所に問題ないか確認する

    用途地域と保全対象施設について調査する。万が一近くに保全対象施設があると、どう頑張っても許可は取得できません。

    STEP
    営業する申請者について確認する

    個人名義の場合は自分自身のことなので一番よく分かると思うのですが、法人の場合は役員や関連法人まで細かく確認し、万が一、欠格事由に該当する人がいるならば組織の体制を見直す必要があります。

    ※管理者が欠格事由に該当する場合は別の人を選任すればよいので、こちらは比較的軌道修正しやすいかと思います。

    STEP
    内装工事前に設備・構造の基準を確認する

    営業所の構造や客室の設備などは内装工事する前や備品を購入する前に基準を確認しましょう。

    風営法の欠格事由は

    ・申請者・役員全員、関連する法人とその役員まで全部・管理者が審査の対象です。

    ・不許可になる前科は、違反や罪の内容次第です。多くの事由は「罪や刑の執行を終えてから5年」で解消します。

    ・隠して申請するのは最悪の選択肢です。虚偽の申請はほぼ発覚し、状況をさらに悪化させるだけです。

    風営法の許可が取れるのか?欠格事由に該当するのか?この判断は専門性が高いため、できるだけ早い段階で風営法が得意な行政書士へご相談くださいませ。

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    最後までお読みいただきありがとうございました。風営法の営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談ください!

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    質問 1 / 10 0%
    Q1

    診断結果

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    よくある誤解について
    風俗営業1号許可が必要かどうかは、「隣に座るか」「お酌をするか」だけで決まるものではありません。重要なのは、スタッフが通常の飲食提供を超えて、お客様を歓楽的にもてなす(接待する)役割を担っているか、特定のお客様に対して継続的な会話やサービスを行うか、お店全体が歓楽的な雰囲気づくりを売りにする営業かどうかです。

    下のお問い合わせフォームに必要事項をご入力のうえ、送信してください。
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