風営法の営業許可の取り方とは?申請の流れ・費用・期間・3つの条件を行政書士がかんたん解説

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、風適法とも言う)は、この日本において風俗営業や性風俗営業を行うときに必ず関わる法律です。この法律が関わる業種ではその営業許可を取得してなければ無許可営業(無届営業)という重たい罰則もあるため、これからお店や事業を経営する方は必ず知っておいたほうが良い法律です。

今回は、この風営法に基づく営業許可についてかんたんにまとめてみました!

気になること答え(ざっくり)
許可を取るのは難しい?比較的難しい。特に図面作成と「接待の有無」の判断
条件は?場所・人・設備の3つ。どれか1つでも欠けると許可されない
期間は?公安委員会の審査が約45~55日(地域による)。物件契約から開業まで最低2〜3ヶ月
費用は?申請手数料24,000円(大阪府)+飲食店営業許可16,000円等
自分でできる?がんばればできなくはないが、かなり大変(後述)

最後までお読みいただくと、風営法の営業許可の取得方法について基礎的な部分はほとんどお分かりいただけると思います。(なお、性風俗営業については今回の記事の内容にはしておりませんので、性風俗関連特殊営業の解説記事をご覧ください。)

行政書士赤澤善朗
目次

風営法の許可を取るのは難しいのか?

営業許可申請の書類作成は難しい

これはお店の経営の目線で答えると「風営法を理解して経営をするなら、まぁ何とかなる」という答えになりますが、許可を取得する書類について答えると「かなり難しい」という答えになります。

お店の経営の目線というのは、どういう事なのか?

予定しているお店の営業内容に合わせた手続きが必要になります。特に判断が難しいのがガールズバーやコンカフェなどのお店の場合、営業内容に「接待」が有るのか無いのかによって手続きが変わります。

この判断を誤ると無許可営業の違反にもなりますので、風営法をしっかりと理解しておくのが良いでしょう!

風営法の営業許可の種類はお店の名称で決まるわけではない

たとえバーやカフェ、喫茶を掲げていても、お店の営業内容に接待があれば1号営業に該当しますので、「建前」や「名称」で判断するのではなく営業の実態で判断しましょう。もしも接待があるならば「社交飲食店の営業許可」が必要、接待が無いならば飲食店営業許可だけ(もしくわ深夜営業するなら深酒の届出)で営業できます。

何が「接待」に当たるのかの判断基準は接待の解説記事で詳しくまとめています。

風営法の許可が必要になるお店の一覧

風営法の営業許可の種類

どんなお店が風営法の手続きが必要なのか、イメージしやすいように具体例を挙げます。

前提としてお店をイメージしやすいように業種を記載しますが、お店の名称で許可の種類が決まるわけではありません!例えば、ガールズバーでも風営法の営業許可が必要になる場合もありますし、アミューズメントバーであっても5号営業の許可が不要になる場合もあります。

1号営業=接待行為があるお店(社交飲食店)

⇒ex.キャバクラ・ホストクラブ、ラウンジ・クラブ、スナック、ガールズバー(ボーイズバー)、コンカフェ(メンコン)…

2号営業=暗くして営業するお店(低照度飲食店)

⇒最近は滅多にありません

3号営業=狭い個室等で営業するお店(狭区画飲食店)

⇒これも滅多にありません

4号営業パチンコ屋、麻雀店(雀荘)など射倖心をそそるおそれのある遊技場営業

⇒パチンコ店、パチスロ店、雀荘・麻雀店、スマートボールなど

5号営業=本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技場営業

⇒ゲームセンター、ポーカーバー、アミューズメントカジノなど

特定遊興飲食店営業=ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興をさせ、かつ、客に飲食をさせる営業のうち、深夜に営業をするお店

⇒ex.ナイトクラブ、ディスコ…

最近だとマッスルバー、SMバー、シーシャバー、カラオケ居酒屋、相席ラウンジなど様々な営業スタイルがございますので、その営業内容次第では風営法の許可が必要かもしれません。

なお、接待行為のないスナックやガールズバー、5号営業に該当しないアミューズメント設備を設置したバーなどは深夜の時間帯も営業するなら「深夜における酒類提供飲食店営業の届出」が必要になります。

風営法の許可を取る条件とは?

営業許可を取るための3つの条件

その風営法の許可を取るには大きく3つの条件があり、おおまかに書くと以下のようになります。詳しくはそれぞれの項目にリンクした記事が参考になると思います。

1,場所的な条件

【営業場所について】
場所的な条件については、まず予定しているお店の用途地域が適合しているかを確認します。次にお店は保全対象施設というものから一定の距離が離れていなければなりません。
例えば、この地域は営業できません!となっていたり、病院や学校から何m以上離れていなければならない!といった感じで、営業できる場所に制限があります。
これらは各自治体によってルールが違うため細かい説明は割愛しますが、「用途地域」と「保全対象施設」という単語は知っておきましょう!

2,人的な条件

【営業者について】
営業をする人にも許可を取得できるのかという基準があり、これは風営法第四条に記載されている基準に該当する人は許可を取得することができません。
申請者以外にも管理者、法人の場合は役員や関連する法人にも基準があり、誰か一人でも引っ掛かると許可されません。

3,設備的な条件

【営業施設や設備について】
1号から5号までの営業の種類によって若干お店の設備や構造について審査される項目が変わります。
営業所の設備(内装など)について有名なものだと「1mを超えるものを設置できない」といった基準などを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった構造や設備についての基準を満たしていなければなりません。

風営法の許可を取るまでの流れは?

どれぐらいで営業許可が取得できるのか?

これからお店を開業するのに営業開始できるまでどれぐらい期間がかかるのか?とても気になるところだと思いますが、ざっくりとお答えすると最低でも2~3ヶ月は掛かります。内装工事の進捗次第ではありますが、警察署(公安委員会)の審査でだいたい55日かかります。

STEP
お店の事前調査(立地・構造の確認)

先ほど申し上げました場所的な条件、設備・構造的な条件はこの時点で確認しておくのが良いでしょう。物件契約後に許可が取れない場所であると知っても手遅れになります。
たいていは物件を賃貸して営業することがほとんどだと思いますので、契約をするタイミングはこのあたりでしょう。

STEP
図面や必要書類の準備

提出書類は「警察署HPからダウンロードして記入するもの」「役所に行って取得するもの」「お店の構造や設備についての図面」「大家さんからの使用承諾書や賃貸借契約書など」など多岐に渡ります。
お店の内装工事が必要なら、工務店さんなどに依頼をするのはこのあたりのタイミングかと思います。
なお、図面は工務店さんや設計屋さんが内装工事をするために用意する図面では申請できません!警察署が見たいのはそれじゃありませんので、申請するために必要な情報が記載されている図面が必要です。

STEP
警察署(生活安全課)へ申請

必要な書類が揃ったら、警察署へ書類を提出します。窓口となるのはお店の住所を管轄する警察署になっており、生活安全課の担当者が受付してくれます。
なお、飲食物を提供するお店の場合は、飲食店営業許可の申請を保健所に行います。

STEP
実地調査

所轄の警察署の担当者や各地域の浄化協会さんが実際にお店に来て、検査を行います。審査する項目は法令に適合しているかどうかを必ず確認されます。

STEP
許可証の交付、営業開始へ

無事に全ての項目がクリアされていれば営業が許可され、許可証が交付されます。
なお、この許可証は「営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。」という決まりがある(風営法第六条)ので、営業を開始できるのは許可証を受け取ってからになります。

風営法の許可や届出を個人でする方法

風営法の手続きを自分でできないか?行政書士へ頼んだらお金が掛かる!とお考えの方もいらっしゃいますので、本当はおすすめはしませんが、必要なスキルをお伝えしておきます。

風営法やそれに関連する法令知識

お店に必要になる手続きはどの営業許可なのか?まずこれを判断しなければなりません。
先ほどから何度も申し上げますが「ガールズバーだから…」「スナックだから…」ではありませんので、間違った解釈で接待を行っていると無許可営業となってしまうリスクもあります。

提出する図面を作成できるスキル

必要になる書類で一番ハードルが高いのが「図面作成」です。主にCADを使って作成するのですが、必要な情報が分かりやすく記載されていれば手書き図面でも大丈夫です(一応)。
「知り合い・友人・ご家族でCADを使える人がいるから」とその人にお願いする場合、風営法の目線で図面に何を書けば良いのかしっかりと理解している必要があります。

時間と労力

今までお伝えしてきたことを初めて行う場合、かなりの労力とその時間がかかることは覚悟しなければなりません。行政書士の立場だから余計にポジショントークになって申し訳ないですが、この書類作成をご自身で準備できる人はそうそう居ません!極稀にいらっしゃいますが、その方は行政書士の資格を取れば、この仕事でやっていけると思いますw

もしも自分が経営者側の立場だったら、行政書士にお願いしています。それぐらい難しくて大変な作業です。

警察署に聞けば教えてくれるものじゃないの?

警察署はある程度の相談に乗ってくれても、書類の書き方作り方まで一から全部教えてくれません。
国民を蔑ろ(ないがしろ)にしている訳ではないのですが、他にも色々やることがあってお忙しいのです。

さらに言えば「ここで営業を予定してますが、許可取れますか?」と聞いても、たぶん答えてくれません。おそらく「申請してから審査となります。」と答えるしかないと思います。なぜなら、先程申し上げた通り、許可を取る条件を満たしてなければ許可することができないからです。

お店の名義は?

個人(個人事業主として)でも法人でもどちらでも申請することはできます。
必ずしも法人でなければならないことはありませんし、ちょっと手間がかかりますが、後から法人名義に変更することも一応可能なので、どちらからスタートするのかはどちらでも良いという答えになります。

風営法の営業許可の取得にかかる費用

営業許可申請の手続きにかかる費用だけで答えますと、警察署で掛かる申請手数料が24000円(大阪府の場合)です。
飲食店営業の許可も取得するときは、保健所で16000円(大阪府の場合)が掛かります。この他に役所で取得する書類をいくつか添付する必要があるため、全部で1~2000円ぐらい掛かるでしょう。

自分でやればタダ、ですが…お店のオープンが遅れる可能性もありますし、そもそも自分はタダではありません。

時間をお金で買うつもりで行政書士に依頼する方がスムーズに進められるので、ぜひご検討ください。

まとめ

お店の営業許可の種類について簡単にまとめるとこのようになります。

最後に覚えておいてください

・風営法の許可を取るのは難しい?⇒はい、比較的難しいと言われています。
理由は「審査が厳格(人的要件・場所的要件・構造的要件)」「図面作成、申請書類が多い」「風営法の正しい理解が必要」になります。

・風営法の許可が必要なお店とは?⇒1号から5号まで種類があって、お店の名称ではなく営業内容によって種類が決まる。特に「接待」の定義を間違えると無許可営業になる可能性もあるので注意が必要です。
他にも特定遊興飲食店営業や深夜営業(この場合は届出)のお店も風営法が関係する。

・風営法の許可を取るための条件とは?⇒大きく3つ。「場所的な条件」「人的な条件」「設備・構造的な条件」がある。

・風営法の許可を取るまでの流れは?⇒物件の契約から営業開始まで、最低限でも2・3ヶ月はかかる。
「営業場所の決定」「書類の準備」「警察署に申請」「お店の検査」「許可証の交付」という流れになります。

・風営法の許可や届出を個人でする場合⇒個人名義か法人名義かは、どちらでも良いという事になります。なお、自分で手続きをすることはかなり大変です。

・風営法の許可を取るのに掛かる費用は?⇒警察署で申請手数料24000円(大阪の場合)が掛かります。その他に必要な手続きによっては別の申請手数料や、提出する書類の取得に数千円が掛かります。行政書士に手続きを依頼した場合の報酬は20万円〜40万円前後が相場となっております。

風営法を取らないとどうなるのか?

これまで解説してきた通り、風営法の許可を取得するのはとても大変です。

しかし、「場所が(学校・病院の近くなど)条件を満たしていない」「申請コストや手間を避けたい」「風営法の理解不足で実際には風営法に該当しない業態と勘違い」などの状態で営業をしておりますと…、「無許可営業は2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金、またはこれの併科」という重大な法律違反になります。

さらに風営法が改正されると、「5年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金、又はこれを併科」と、罰則が重たくなるようです。このような摘発を受けて最悪の事態になる前に風営法の許可を取得して正しくお店を経営してくださいませ。

風営法の営業許可の申請ならSecond.行政書士事務所が手続きを代行します!

これからお店を始める経営者さまは備品の準備やスタッフの採用などやることはたくさんあります。そんな中でもご自身で風営法の営業許可について調べて自分で書類・図面作成まで完結できれば良いのですが、開業の遅れは売り上げの機会損失です。

リスクを抑えてお店の開業準備を進めたい場合は、ぜひ一度当事務所にご相談くださいませ。当事務所は、コンカフェ・ガールズバー・雀荘・ポーカーバーなどの風営法の営業許可、アミューズメントバーやオーセンティックバーの深夜営業の手続きに多数の実績があります。

対応エリア

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兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県も含め近畿圏を中心に全国対応しております。

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ここまでお読みいただきありがとうございました。風営法が関わるお店の営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談くださいませ。

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※この診断は入力内容を元に簡易な判定を行います。診断の結果は許認可の種類、許可取得・届出受理を保証するものではありません。詳しくは専門家、もしくわ管轄の警察署にご相談ください。

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Q1

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あなたのお店に必要となる可能性が高い許認可は

よくある誤解について
風俗営業1号許可が必要かどうかは、「隣に座るか」「お酌をするか」だけで決まるものではありません。重要なのは、スタッフが通常の飲食提供を超えて、お客様を歓楽的にもてなす(接待する)役割を担っているか、特定のお客様に対して継続的な会話やサービスを行うか、お店全体が歓楽的な雰囲気づくりを売りにする営業かどうかです。

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