風営法の営業許可や深夜営業の届出が必要なお店(例えばガールズバーやラウンジ、スナック、コンカフェ、ポーカー店など)の新規開業のために申請を行うと、次に待っているのが「実査(現地検査)」です。

当日、何を見られるらんだろう…?



図面とちょっとでも違ったらアウト?



落ちたら申請からやり直しになるのかなぁ…?



こんな心配がありますよね。
結論から言うと実地調査では風営法の基準を満たしているか担当者の目で確認するための検査です。極端な言い方をすると書面審査において提出された図面が事実で正しいのか確認する作業です。
この記事では、風営法の実査への立会いを日常的に行っている行政書士が当日の流れ、チェックされるポイント、そして私たちが実査前に必ず確認している項目を公開します。




実査(現地調査)とは?いつ行われるのか?
風営法の営業許可を申請すると必ずお店の実査(実地調査、現地調査)が行われます。深夜酒類提供飲食店営業の届出の場合でも行われることがあります。
実査(現地調査)について
実査(現地調査):申請されたお店の現況を審査するために行います。
検査のタイミング:営業許可の申請(または届出)後、だいたい2~3週間後に日程を調整した上で行います。ただし、地域や時期によって多少前後いたします。
所要時間:規模によりますが、1時間~
立ち合い:検査は申請内容や地域によって異なりますが、所轄警察の担当者や浄化協会、公安委員会の審査員などが行います。申請者は立ち合いが必要になりますが、申請者の代理で手続きを行った行政書士だけで代わりに対応することもあります。



地域によっては何度も同じ担当者と顔を合わせることがありますので、「ご無沙汰しております」や「まいどです」といった挨拶をすることもあります。
実査のとき、面接があるのか?
こんな面接のようなことが行われるのか?という心配はご無用です!面接官のような担当者が「あなたの経歴は?」や「なぜお店を始めようとしたのですか?」みたいな質問をされる場面はありません。





就職面接のような面談は(少なくとも僕のこれまでの経験では)行いません。雑談・世間話ぐらいはしますが、お店の設備や構造などの検査が目的で来られているので、来たら早速お店の中を見て回られます。
実査当日の流れ
いざ実査当日、どんな事を準備しておけば良いのでしょうか。
検査の流れ
申請書の控えや図面を手元に準備して、検査が始まります
図面を見ながら照明器具や音響設備の位置や数、椅子やソファなどのサイズ、面積求積の寸法の確認などを行っていきます。
電灯を点けて、店内の明るさを照度計により測ります。また、カラオケや音楽を実際に営業するぐらいの大きさで音楽を流し、店の外から騒音計によって音の騒音が基準値以下であるか確認します。
これらの他に、調光器が付いていないかや、店内に設置するオブジェや掲示物・ポスター類について「善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し」ていないかなどを確認します。
問題があればその場で指摘し、内容を確認します。是正後の再確認となる場合もあります。
面積を計算するための寸法はどこからどこまで実測したのか?なぜその計算式を用いたのか?などを、図面作成者と検査担当者が相互に確認することで、その図面が事実に即した現況有姿の状態を正確に反映したものであるという確認作業が行われます。



おのずと現地検査では図面作成者が立ち会うことが必須となります。
実査でチェックされるポイント
【最重要】図面と現況の一致
「客室や営業所の寸法が図面どおりか?」「イスやテーブル等のサイズが正しい数値であるか?」「構造等に誤りがないか?など、風俗営業や深夜営業の基準を満たしているのか確認します。
「申請」に対する処分において書面審査を行う以上、その書面(図面を含む)に虚偽の内容が含まれていないかという確認が最も重要であるため、実地調査が行われると言えます。
深夜酒類提供飲食店営業の場合は「届出」であるものの、その届出書の記載に不備がないことを確認しなければ手続上の義務が履行されたものとみれないため実地調査を行う場合があります。
図面の重要性についてはこちらの記事で解説しております。


見通しを妨げる設備の確認
風営法の基準に「客室内に見通しを妨げる設備(高さがおおむね1メートル以上のもの)を置いてはならない」というルールがあります。パーテーションや背の高い椅子などは特に高さを確認しますし、観葉植物など動かすことができるものはその設置場所次第では見通しを妨げるという理由によって認められないときもあります。
照明の数、ワット数など照度の確認
- 接待飲食店(1号営業)だと5ルクス以上
- 遊技場営業(4号・5号営業)だと10ルクス以上
- 深夜酒類提供飲食店営業だと20ルクス以上
照度を測る場所にもルールがあるのですが、この基準以下となるような場合は営業が認められません。
調光器が付いているだけでアウトとなる可能性がありますので、居抜き物件などでは注意してください。
客室の構造や区画、個室などの面積
接待飲食店(1号営業)で客室が複数ある場合はそれぞれの客室が16.5平方メートル以上もしくわ和風の場合で9.5平方メートル以上の床面積が必要になります。
深夜酒類提供飲食店営業の場合は9.5平方メートル以上の床面積が必要になります。
個室やVIPルームを設ける場合など客室が2室以上となるときは面積要件を満たしているのか大きな審査項目なので、きちっと正しい数値で計算されているのかが重要です。
内装屋さんや工務店さんが使用する図面は「壁芯(壁の中心線)」を用いて計算します。一方で、風営法の場合は床面積で測られた面積で審査を行いますので「内法(壁から壁までの距離)」で計算した数値が重要です。
内法で計算した面積は壁芯で計算した面積よりも小さくなりますので、OKだと思っていたら面積が足りないという事故になりかねません。
検査に不備が見つかった場合はどうなるのか?
書面審査主義において、現況を記載した図面で申請する事が前提であるものの、間違った情報を記載してしまっていることも起こり得ます。例えば採寸するときの人それぞれで違う測り方の癖や使う道具によって多少のズレが生じることがよくあります。
図面が間違っていた場合
結論、大丈夫です、審査のやり直しなんてことにはなりません。
多少のズレは度々起こるもので想定内と思われているのか、数センチの間違いは補正(図面の差し替え)で対応してくれます。検査に来られた担当者から修正箇所を確認し、後に是正した図面を提出することで対応してくれます。
現況が間違っていた場合
内装業者の善意で”知らない間に工事の最終段階でカウンターを延ばした”や、不測の事態で”照明器具が付いてない”なんて事も実際あり得ました。この場合も余程悪意がない限り、お咎めなく進むことができます。(僕の経験上では)
ただし、上記と同じように補正(正しい図面に差し替え)で対応する場合と、あくまでも現況を確認するものだから後ほど器具等の変更について変更届を提出する対応になる場合と、内容によって変わります。
不正を行った場合
「図面について解説記事」でも触れているのですが、最も悪質なのは不正を行った申請です。
「虚偽の図面を提出し実地検査を受けて審査をクリアし、その後に内装工事を行う(例えば、無断で個室を増設するなど)」といった不正は虚偽の申請として、風営法第四十九条の第二項「偽りその他不正の手段により許可を受けた場合」という最も重たい罰則が規定されている違反に該当する可能性があります。
審査基準に落ちることがあるのか?
これはあり得ます。通常、そのままでは許可を取得できないのですが、その後の対応次第で何とかなることもあります。それは「どんなことが基準を満たしていなかったのか?」という理由によって対応方法があります。
軽微なもの
例えば、テーブル上に乗せていたオブジェが見通しを妨げるという理由なら、位置を変更することで基準を満たすことができるので、その場で是正してクリアできます。
中度のもの
例えば椅子の高さが基準を超えていた場合であれば、その椅子を使用しないことで一旦は基準を満たすことが可能かと思います。その後、基準を満たすことができる椅子を設置したら変更届を出すことで何とかなります。
重度のもの
例えば複数ある客室の床面積が足りない場合、改めて工事を行うか、客室として使用しない(使ったら重大な不正になる)ことで許可取得を目指すのか、大きな判断が求められます。
全ての場合で、そのままの状態では許可は取得できませんので何らかの処置をしなければなりません。
営業許可を取得するまでの流れ
風営法の手続きが必要なお店を開業するとき、次のようなステップで営業を開始します。実地検査はSTEP4ですが審査基準を満たせずにやり直しになるリスクを回避するには、早い段階で風営法の知識が豊富な行政書士に伴走してもらうのがおすすめです。
営業するための物件を探して契約し、内装工事など準備を開始する
内装工事が完了したら実測して図面を作成し、その他必要書類を準備する
必要な書類が揃ったら飲食店営業許可の申請は保健所へ、風営法の手続きは警察署へ申請(または届出)を行います
検査では提出された図面を元に職員が実測し、寸法や面積、機器の数や位置の確認、照度や騒音量の計測、見通しを妨げる設備等の有無や高さの確認などを行います
申請に対し審査基準を満たしていることが確認できたら許可を受けて、営業を開始していただけます。
まとめ
実地検査は風営法の手続きにおいて”ラスボス”です。ここをクリアしなければお店をはじめることはできません。
・実地検査は風営法で定められた基準を満たしているのか、実際にお店に来て確認が行われる。
・申請(届出)で提出した図面と現況に合わないことがあっても、ミスやズレは補正や変更届などで対応できる。不正行為は重大な違反リスクが伴う。
・現地検査での不備は、是正を行わなければ許可されない(営業を始められない)。このリスクを回避するためには風営法について正確な知識が必要になる。早い段階で基準を満たすように動けば無駄な出費は抑えられる。
風営法の手続きは専門性が高いため、営業許可の取得でお悩みの方は風営法が得意な行政書士へご相談くださいませ。
風営法の営業許可や深夜営業の届出ならSecond.行政書士事務所が手続きを代行します
風営法の営業許可の取得は行政書士に任せませんか?開業には備品の準備やスタッフの採用などやることはたくさんあり、開業の遅れは売り上げの機会損失です。また、内装工事のやり直しなどリスクを抑えてお店の開業準備を進めるために、ぜひ一度当事務所にご相談くださいませ。



当事務所は、コンカフェ・ガールズバー・雀荘・ポーカーバーなどの風営法の営業許可、アミューズメントバーやオーセンティックバーの深夜営業の手続きに多数の実績があります。






【対応エリア】


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最後までお読みいただきありがとうございました。風営法の営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談ください!


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