「せどりを始めたいんですけど、古物商の営業許可って何ですか?」
最近よく聞かれるこの質問にざっくりとした結論でお答えしますと「市場に一度流通した商品を二次販売(修理をする場合も含む)するときに必要な許可」です!
日本では憲法でたくさんの自由が認められている一方で、一定の規制や制限を行わなければ世の中はめちゃくちゃになっちゃいます。そこで行政に対し手続きを行い、要件を満たす人には「営業の許可」が与えられ「この商売してよいよー」となるわけです。
例えば、医師免許がないのに医療行為を行われると重大な損害が発生するかもしれませんよね?
そんな、行政に対して申請して取得する許認可の一つ「古物商」について今回は順番に解説していきます。
(分かりやすくを意識して大まかな説明になる部分はご了承ください。)
結論として、古物商の営業許可を取得することで事業者さまは安心してご商売を行っていただけます。また、社会的信用度が上がり消費者目線でも安心度が違います!
古物商の営業許可はどんなときに必要な手続き?かんたん解説します。
かんたんに言いますと「古物を扱う事業を営むとき」に、必要となる許可です。
下記がその例となりますが、「古物の定義」や「営業の定義」に該当する場合は、この営業許可を取得しなければなりません。
例えば、「リサイクルショップや古着屋」「古本屋」「パソコンや自転車、自動車、バイクなどの修理業」「中古車販売」「レンタル業」「せどり」などの事業を行うときに古物営業の許可が必要です。
■「古物」とは?
定義は、法律(古物営業法)にこのように記載されています。
①一度使用された物品、若しくは②使用されない物品で使用のために取引されたもの、又は③これらの物品に幾分の手入れをしたものを(第二条の1項)売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業(第二条の2項の1)※例外となる物品や営業は割愛してます。丸数字は私が割り振りました。
ちょっと何言ってるかよく分かりません!
①の「一度使用された物品」は中古品だと分かりますが、②の「使用されない物品で使用のために取引されたもの」が分かりにくいです。これは「使用されない物品=新品の状態のもの」を「使用のため=使うために」「取引されたもの=市場で売買などによって取引したもの」と読み取ってください。
要するに「古物とは単に中古品のことだけではなく、日常生活で言う新品のものも含まれています。」製造・販売メーカーから直に商品を購入(仕入れ)しているものは古物に該当しません。
じゃあ、メルカリやヤフオクなどで私物を販売するときには皆んな古物営業の許可が必要なの?
これはよくある質問です。ご自身で使おうと思い買って来たけど、結局使わなかったものはどうなるの?という疑問があります。
これは、事業性があるのか?事業性がないのかで判断します。
単にご自身の不用品を処分する目的で販売するのであれば、反復的継続的に事業として行うとは考えられにくいため古物営業の許可は必要になりません。
ただし、ご自身が使用するためのものとしながら、実際は転売を繰り返し古物を買い入れているのであれば許可が必要になります。
■「営業の定義」
これら「古物」に該当する物品を「売買や交換(委託を受ける場合も含む)」といった営業をするときに必要となります。
例えば「古物を買い取ってレンタルに使用する」や「古物を買い取って修理を加えて販売する」のであれば、許可が必要です。
難しくなっちゃいましたけど、ここまでをまとめると冒頭に申し上げた通り「市場に一度流通した商品を二次販売(修理をする場合も含む)するときに必要な許可」だと伝わっていれば良いかと思います。
下記、Q&Aにて他の疑問にもお答えしてます。
何のために取得するの?
個人的には、この営業許可を取得する意義は主に2つの視点があると考えています。
1,お客様(ユーザー・消費者)のため
この法律の「第一条」には、「盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もつて窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする。」と明記されています。
盗んできたものを簡単に市場で売ることができる世の中だったら、おそらく万引きや窃盗が増加するでしょう。偽物を簡単に市場へ流通させることができる世の中だったら、一番困るのはそれを購入する消費者・ユーザーです。
2,事業者のため
そういった「不正に入手した商品を取り扱っていない」「正しい商売をしている」というのは、消費者からの信頼につながります。
また、一定の参入障壁があることで許可を持つ者と持たない者と差別化され、営業者の権利の保護に一役立ちます。
※これらの解釈は私個人の見解のため、法学者などによる解説と異なる場合もございます。
さらに、この営業許可を取得すると特典があります。
特典というのは少し語弊がありますが、古物商営業許可証を持つものだけが入場できる「古物マーケット」というものがあります。
要するに、古物商を行う事業者専門の仕入れルートがある、ということです。全国に3000か所ほどあると言われ、中にはインターネットから注文することができるマーケットもあります。こういったマーケットを利用することで安定した仕入れを行うことができ、利益率も確保することができます。
申請するために必要な書類
個人の場合 | 法人の場合 | |
(本人と営業所の管理者の全員分が必要) | の全員分が必要) (監査役以上の役員全員と営業所の管理者 | |
許可申請書 | ○ | ○ |
略歴書 | ○ | ○ |
誓約書 | ○ | ○ |
身分証明書 | ○ | ○ |
住民票の写し (本籍(外国人の方は国籍等)が記載されたもの) | ○ | ○ |
(該当する営業形態のみ必要) | URLの使用権限があることを疎明する資料○ | ○ |
法人の定款 | × | ○ |
法人の登記事項証明書 | × | ○ |
【許可申請書】…許可申請する概要を記入するものです。こちら大阪府警察のHPに記入例がありますので、もしよければリンクから参照してくださいませ。
【略歴書】…最近5年間のおける略歴を記入します。就職活動のときの履歴書のような感じです。こちらも記入例をリンクに張っておきます。
【誓約書】…古物営業法の第四条(許可の基準)に該当しない旨を誓約する書面です。内容をよく読んで氏名などを自筆します。
【身分証明書】…禁治産・準禁治産宣告の通知、後見登記の通知、破産宣告・破産手続き開始決定の通知を受けていないことを証明したものの事で、各区市町村役場戸籍係等において、発行してくれます。(日本国籍を有する方のみ必要となります)
日常生活では運転免許証などを身分証とよく言いますが、全く異なるものです。
【住民票の写し】…注意点は3つ。①本籍の記載があるもの(外国人の場合は国籍)で、②マイナンバーの記載はないもの、③直近3か月以内に発行されたもの
【URLの使用権限があることを疎明する資料】…インターネットを用いて通信販売を行う場合に記入が必要になります。Amazonやメルカリなどご自身のストアトップページのURLを記載します。申請時にURLがない場合は「用いない」で申請し、許可取得後に変更届を提出することによって追加することが可能です。
ネットで販売するときなどは先に古物の申請を進めておいて、審査期間内にネットショップの開設を行い、許可後に変更届を提出するとスムーズです。
【法人の定款】…定款のコピーを用意し、最後に「原本証明」を行います。
【法人の登記事項証明書】…法務局で取得する方法などがあります。
念のために、書類を提出する前に管轄警察署に確認しておくと良いでしょう。
警察署の担当者によっては頑なに提出を求められる場合がありますので、柔軟に対応しましょう。
この手続きに要する費用
実費として個人・法人ともに申請手数料が19,000円掛かります。
その他、必要書類となる身分証明書や住民票の写しなどを行政機関から取得する場合はその費用も発生します。
古物営業に関して、よくあるQ&A
■ネットでよく見る疑問点
【せどりビジネスの方からのご質問】
個人でせどりをしている場合でも必要になりますか?
営業者が個人・法人を問わず基本的には許可が必要です。
新品をせどりで取り扱う場合は不要ですよね?
いいえ、必要です。日常生活の感覚では「未使用品=新品」ですが、古物営業法では「未使用品でも購入など取引してきたもの=使用されない物品で使用のために取引されたもの」に該当します。
せどりでも、副業でお小遣い稼ぎ程度年間で20万円以上の利益が無いなので不要ですよね?
せどりをビジネスとして行っているのであれば許可が必要です。
営業を始める前に申請できるのかなぁ?開業届を提出してからじゃないと取得できないの?
これも、開業届の提出は税務上の手続きなので、関係がありません。むしろ営業を始める前に許可を取得していただきたいです
【許可取得についての質問】
許可まで40日って長いですよね?もっと早くならないの?
営業許可の取得をお考えの方は早めに手続きすることをおすすめします。
誰でも許可を取得することができるの?
「未成年者」「住所不定の者」「成年被後見人、被保佐人」「破産者で復権を得ない方」などは許可を取得できません。
ちなみに誓約書は虚偽申告しても必ずバレます!!
自分でも申請できるかな?
時間や手間をかければご自身で書類を作成して申請することは難しくないと個人的には感じております。
ここまでお読みいただいた方は、おそらくご自身で許可申請の手続きを行っていただけると思います。しかし、手続きのために警察署へ平日に2度行かなければならないのが問題です。
もしお時間的に難しい場合は、是非、行政書士を頼りにしてくださいませ!!
古物営業の許可申請の手続きを任せるなら、Second.行政書士事務所へ
せどりで古物営業を始めるなら、ネットショップ運営経験8年の行政書士「ざわっちょ」にお任せください!
「安心のフルサポートプラン」
古物商営業許可の申請(個人)33000円(税込)~(法人)44000円(税込)~
・許可申請書類の一式の作成
・各種公的機関へ必要書類の取得
・警察署へ申請書類の提出
※上記報酬には日当・相談料・書類取得費用等が含まれておりますのでご安心ください。
※交通費については1000円を超える場合は、その超過分の交通費をお客様にご負担いただくようお願いしております。
(電車もしくわ原付バイクでの移動により費用を抑えるように努めております)
「必要な事だけ頼める格安のライトプラン」
古物商営業許可の申請書類の作成(個人・法人)16500円(税込)
・許可申請書類の作成のみ
・その他の必要書類の準備方法の教授
※ライトプランの場合、許可申請に必要な書類の作成のみ行います。
※市区役所への書類取得や警察署への申請書類の提出や受取は行いませんので、予めご了承ください。
※報酬には日当が含めれており、手続きについてのご相談は面談時以外で1度まで無料とさせていただいております。
必要に応じて発生するオプション料金
お急ぎ対応 追加料金なし
営業所を1か所追加につき 3300円(税込)
役員2名目以降1名につき 3300円(税込)
各種変更届が必要な場合(1件につき)5500円(税込)
この申請は、時間や手間を省きたいと思ってご依頼してくださるものと考えているので、できるだけスピーディに対応します。
【当事務所のサービスの流れ】
①古物商の内容や事業の計画、現況などをヒアリングと面談
(独自のスプレッドシートをご用意しており、事前にスマホからご記入いただくだけで情報を共有し、スピーディに書類を作成します。)
↓↓↓
②書類の作成や収集
↓↓↓
【最短2日】③許可の申請
約40日~ ↓↓↓
④許可証の交付
↓↓↓
⑤営業の開始
【対応エリア】
「大阪府全域」「京都府の一部地域」「兵庫県の一部地域」「奈良県の一部地域」「滋賀県の一部地域」
お問い合わせ
【行政書士は単にお客様の手続きを代わりに行うだけではなく、お客様を支援する立場です!】
出来得る限りの協力を行う言わば「同盟」のような存在です!仲間は多い方がチームは強いですよね!
【安心感】手続きに慣れているため、失敗するリスクを最小限に軽減!
【信頼感】行政には相談しにくい内容でもお聞きし、回答させていただきます!
【スピード感】慣れない手続きについて調べて、書類を集めて、書いて、持って行って…。頼んだ方が圧倒的に早いです!
ご自身で手続きを行おうとして時間を奪われ、本業に遅れが生じ、大きな損失に繋がっていませんか?
お問い合わせはLINEからでも受け付けております。
コメント