風営法の保全対象施設とは?用途地域、距離や測り方、対象施設を行政書士が解説

保全対象施設ってなに?

風営法の営業許可が必要なお店(ラウンジ、スナック、コンカフェ、ポーカー店など)を開業するとき、皆さまは必ず物件探しを行いますよね?

「いい物件が見つかった。あとは契約するだけ!」

ちょっと待ってください。その物件は、近くに病院や学校はありませんか?

飲食店の開業は立地がすべてと言っても過言ではありません。一方で、風俗営業の許可も物件の場所がすべてです。どんなに良い場所でも保全対象施設が近くにあれば許可は絶対に下りません。

保全対象施設ってなに?

どれぐらい離れていたら大丈夫なの?

保全対象施設の考え方は地域ごとでばらばらです。各都道府県ごとで対象施設やその距離が変わるため、私の行政書士事務所のある周辺地域「大阪府」「兵庫県」「京都府」の場合を中心に解説させていただきます。

対象施設大阪府兵庫県京都府
学校
図書館×
病院病院・有床診療所も対象病院・有床診療所も対象病院・有床診療所も対象
商業地域の特例あり地域区分で異なる条例による

この記事では、風営法の営業許可を取得するときに関わる保全対象施設について行政書士が解説いたしますので、最後までお読みいただけますと嬉しいです。

目次

保全対象施設とは?

保全対象施設とは簡単に言うと、風俗営業の営業所から一定の距離内にあると許可が取れなくなる施設のことです。

学校や病院など「静穏な環境を守るべき施設」の周辺では風俗営業を認めないという趣旨で、風営法(正確には各都道府県の条例)で定められています

保全対象施設について重要ポイント

1.具体的な施設の種類や距離は「各都道府県の条例」で決まるため全国一律ではない

2.営業予定の場所がどんなに優良でも、距離の要件を満たさなければ許可は下りない

つまり「東京のルール」と「大阪のルール」は全然違います。この記事では主に大阪府を中心に解説しますが、他の都道府県で開業する方は必ずその都道府県の条例を確認してください。分からない場合は、風営法に詳しい行政書士にご相談するのをおすすめいたします。

全国すべての条例を網羅して記載するのが難しいので、まず気を付けるべきは全国的に共通しやすい病院と学校です。

保全対象施設の一覧

周辺の地域別に簡単に記載しますが、保全対象施設となるのは主に次の施設です。

大阪府の場合

  • 学校、各種学校など
  • 保育園、幼稚園、認定こども園など
  • 病院
  • 診療所(患者を入院させるための施設を有するものに限る)

兵庫県の場合

  • 病院又は有床診療所
  • 学校、図書館、保育所又は認定こども園(特定認可外保育施設型認定こども園を除く。)

京都府の場合

  • 学校
  • 児童福祉施設
  • 病院
  • 図書館
  • 大学
  • 保健所
  • 博物館

見落としやすい施設

周辺にある施設で実際に「見落とされがち」なのものに以下のような施設があります。

診療所

繁華街のビルの中に入っている小さな診療所。看板が小さく、Googleマップにも出てこないことがあります。また、無床だと思っていた診療所が実は有床だということもあります。

保育所

マンションやビルの中などに入っており、外観からは分かりにくいケースが多数あります。

図書館

サテライトライブラリーなどビルの中に設けられていることがあります。

大学

サテライトカレッジなどがビルの中に設けられていることがあります。

なので、風営法の手続きを依頼されたとき、保全対象施設の調査は周辺地域を隈なく歩き周り、ビルの中に対象施設が無いか必ず確認を行います。

こちらは海で遊んでいるのではなく、保全対象施設の調査のために淡路島に行ったときの写真です。

風俗営業の許可がおりる距離制限は何メートルなのか?

重要な2つのポイント

保全対象施設からの距離制限は、その物件のある「都道府県の条例」と「用途地域」によって変わります。これを一度に説明をするのは非常に難しいし覚えきれませんので、重要な2つの要点だけ覚えておいてください。

保全対象施設からの距離で重要なポイント

1,営業できる用途地域であること

2,保全対象施設から一定の距離が離れていること

例えば、大阪府の場合で簡単に説明をすると「100m(商業地域なら50m)」だったりします。兵庫県や京都府の場合は府や県内の地域を3つや4つに区分して、その区分や対象施設ごとに「30mや50m、70m、100m」などの距離制限が設けられています。

大阪府の特例

これは大阪府の場合の特別な例外なのですが、「保全対象施設からの距離制限を受けない地域」という場所があります。

大阪府の場合は、梅田、北新地などキタの一部の地域、難波、心斎橋、宗右衛門町などミナミの一部の地域は保全対象施設が距離の中に存在していても許可がおります。

つまり、キタやミナミの繁華街地域では保全対象施設の有無を気にしなくてよいのです。

保全対象施設が距離制限の中に設立されたら

営業後、近くに保全対象となる施設が今度できるんだけど、そうなると営業をやめないといけないのかな?

これは安心してください。営業開始後に保全対象施設が距離制限の中に設置されたとしても大丈夫です。引き続き営業を続けていただけますが、次のような場合はご注意ください。

  • 営業の名義を変更するとき(譲渡するなど、個人名義から法人成りするときも含みます)
  • 同じビルの中であっても、別のフロアに引っ越しするとき

上記のようなときは新たに営業許可を取得し直さなければならないため、新たに設立された保全対象施設が距離制限の中にあるため、許可の再取得ができません。

保全対象施設についてよくある勘違い、実際あった事案

これまで営業していたお店の居抜きだから大丈夫ではない

前の店が許可を取った後に近くに保育所や診療所ができているケースは珍しくありません。許可は「申請時点」の状況で審査されるため、前の店が営業できていたことは何の保証にもなりません。

不動産屋が『風俗営業OK』と言っていたは危険

不動産会社は風営法の専門家ではありません。「前も同じ業態だった」程度の意味で言っていることがほとんどで、保全対象施設まで調査していることはまずありません。

もしくは「家主が風俗営業のために貸すことをOKしている」という意味なのかもしれません。

保全対象施設との距離さえクリアすれば許可が取れる

風営法には他にも許可を取得するための要件がありますので、場所の要件はその1つにすぎません。構造設備・人的要件(欠格事由)などもすべて満たす必要があります。

保全対象施設に関して見落としがあると

当然、営業許可がおりないため、これまでに要した時間とお金は全て返ってきません。

当事務所ではこれまでに不許可となった事案はありませんが、聞いたことがある話ならば、保全対象施設の見落としがあったため申請した営業許可が取得できなかったことがあるそうです。

風営法の営業許可を要するお店の開業時には、物件の目星がついても契約を行う前に保全対象施設の有無を調査してから契約することをおすすめいたします。

微妙な距離の場合

営業所と対象施設の距離が微妙な場合というのもあります。実際先ほど写真をアップした淡路島のケースでは図書館が近くにあるためご相談者様には物件の契約を仮申し込みに留めておいてもらい、私が現地調査を行ってから契約を進めてもらいました。

「あと1~2m?」といった微妙な場合は土地家屋調査士さんに距離を計測をしてもらってからでなければ判断できないこともありますので、保全対象施設の調査はできるだけ早い段階で行います。

契約前に自分でできる簡易チェック方法

STEP
用途地域を調べる

各市町村単位で用途地域を地図で公表されているはずですので、「○○ 用途地域」で検索してみてください。

STEP
Googleマップである程度調べる

「保育園」「幼稚園」「病院」「学校」などのキーワードで検索してみてください。実際に近くにある場合は契約をしないで別の場所を探しましょう。

ただし、googleマップに載っていない保全対象施設はたくさんありますので、検索にひっかからなかったからと言って即OKではありません。あくまでも目星をつける参考程度に使用するだけです。

STEP
現地の周辺を歩く

可能であれば、営業予定場所の周辺を歩きまわり、ビルの入居テナント看板などを1つずつ確認します。

まとめ

契約書にハンコを押す前に

最後に、これだけは覚えて帰ってください。

風営法の営業許可は

・風俗営業の許可を要するお店を始めるなら、まず「場所」の調査から始まります。立地のこだわりと保全対象施設との距離が保てる場所が営業開始のためのスタートラインです。

・許可の取得には、保全対象施設(学校・病院・診療所・児童福祉施設など)、用途地域、距離がある。(都道府県の条例ごとに変わる)

・居抜きや不動産会社の「大丈夫」を過信すると危険。契約後、工事完成後に発覚したら、保証金も内装費も戻らない。

物件契約前の今なら、選択肢は2つあります。

風営法の許可が取れる物件かどうかの判断は専門性が高いため、物件契約前に風営法が得意な行政書士へご相談くださいませ。

風営法の営業許可の申請ならSecond.行政書士事務所が手続きを代行します

できれば物件の契約書へサインする前に物件情報(住所など)をお送りいただき、一度ご相談くださいませ。ご依頼の成約をいただければ周辺調査から始めさせていただきますので、リスクを抑えてお店の開業準備を進めることができます。※ご相談は無料ですが、実際の調査には費用がかかります。

当事務所は、コンカフェ・ガールズバー・雀荘・ポーカーバーなどの風営法の営業許可の手続きに多数の実績があります。

【対応エリア】

大阪府全域(大阪市、堺市、豊能町、池田市、箕面市、豊中市、茨木市、高槻市、島本町、吹田市、摂津市、枚方市、交野市、寝屋川市、守口市、門真市、四條畷市、大東市、東大阪市、八尾市、柏原市、和泉市、高石市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、熊取町、泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町、松原市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市)

兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県も含め近畿圏を中心に全国対応しております。

【お問い合わせ】

最後までお読みいただきありがとうございました。風営法の営業許可について何か心配事がございましたら、何でも構いませんのでお気軽にご相談ください!

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※この診断は入力内容を元に簡易な判定を行います。診断の結果は許認可の種類、許可取得・届出受理を保証するものではありません。詳しくは専門家、もしくわ管轄の警察署にご相談ください。

質問 1 / 10 0%
Q1

診断結果

あなたのお店に必要となる可能性が高い許認可は

よくある誤解について
風俗営業1号許可が必要かどうかは、「隣に座るか」「お酌をするか」だけで決まるものではありません。重要なのは、スタッフが通常の飲食提供を超えて、お客様を歓楽的にもてなす(接待する)役割を担っているか、特定のお客様に対して継続的な会話やサービスを行うか、お店全体が歓楽的な雰囲気づくりを売りにする営業かどうかです。

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