飲食店の営業許可はどうやって取る?必要な資格・設備・費用・開業までの流れを行政書士が分かりやすく解説

これから飲食店(居酒屋、ラーメン屋、カフェ、バーなど)を新しく始めたい方にはこのような疑問がないでしょうか?

飲食店を開くには調理師免許が要るんでしょ?持ってないんだけど、大丈夫かな…。

営業許可ってどうやって取得するの?書類とか苦手なんで緊張するんやけど…。

どんな設備が必要なの?居抜き物件をそのまま使えたら嬉しいんのに…

結論から申し上げますと、飲食店を始めるのみ調理師免許は必須ではありません。必要なのは、

「食品衛生責任者」の設置

各都道府県ごとで開催されている講習会を1日受講するだけで取得可能

保健所の基準を満たした設備

厨房部分の洗浄設備や給水・排水設備、手洗いや更衣室など設備や区画の条件

保健所からの「飲食店営業許可」

営業許可申請書を作成して保健所にて申請をし、検査を受けて合格すると営業許可されます。

大きくこの3つです!つまり、開業までの流れ(全体像)は ①必要な手続きの計画 → ②物件・設備の確認 → ③図面や書類の作成 → ④保健所へ申請 → ⑤施設の検査 → ⑥営業許可証の交付 → ⑦営業開始です。

今回こちらの記事では最後までお読みいただくと、飲食店の開業のための手続きの全体的な流れはご理解いただけると思います。よくある疑問にも行政書士がかんたんに分かりやすくお答えしようと思います。

行政書士 赤澤善朗
目次

飲食店営業許可はどんなときに必要?

新しく飲食店(居酒屋、ラーメン屋、カフェ、バーなど)を始めるときには「食品衛生法に基づく営業許可」が必要になります。ただ一言で飲食店といっても業種は幅広く、上記のような居酒屋やラーメン屋、カフェ、バーだけに限りません。

風営法が関わることもある

例えば、深夜の時間帯まで営業するBARは飲食店営業許可に加えて風営法に基づく深夜酒類提供飲食店営業の届出を行い営業します。また、キャバクラやホストクラブでも飲食店営業許可は必要となり同時に風営法に基づく風俗営業許可も取得して営業します。
深夜に酒類を提供しさらに客に遊興をさせる営業の場合は、特定遊興飲食店営業許可も併せて必要になります。

また、消防署には防火対象物使用開始届を提出します。また、建物の収容人員が30人を超えると、防火管理者を選任しなければならない場合もございます。

このように、飲食店営業許可だけでは手続きが足りない営業もありますから、オーナー様が希望するお店にはどんな手続きが必要となるか、まずはしっかりとした計画を立てることから始めることをお勧めします。

お店に必要な手続き、かんたんまとめ

カフェ・ラーメン屋・定食屋など

飲食店営業許可のみ

深夜0時以降も営業するBARなど

飲食店営業許可+深夜酒類提供飲食店営業の届出(→深夜も営業するBARを始めるときの手続きの記事)

キャバクラ・スナック・コンカフェなど接待のあるお店

飲食店営業許可+風営法の接待飲食店営業の許可(→風営法の1号営業とは?)

ナイトクラブやディスコなど「深夜」に「遊興」をさせて「酒類」を提供するお店

飲食店営業許可+風営法の特定遊興飲食店営業の許可

シーシャバー

飲食店営業許可+たばこ販売許可(→たばこ出張販売許可について)

物件の構造、設備の確認について

飲食店を始めるとき、必ず保健所によるお店の検査は避けられません。そこで物件を契約する段階で、飲食店営業許可が取得できるような構造や設備が整っているのか?確認しておくことが開業までスムーズに進められることに繋がります。

居抜き物件の場合とスケルトン状態の場合で工事の内容は変わりますが、共通することを記載しておきます。

確認ポイント

・厨房部分の床や壁は清掃をしやすい「水や油が染み込まない不浸透性」材質であること。例えば磁器質タイルや塩ビタイル、Pタイルなど。逆にすき間に汚れが入り込みやすいタイルや汚れが染み込みやすい木材などは使えません。
・床は水で清掃を行うことを想定されますので排水溝などが必要となります。ただしBARなど乾き物しか提供しない営業(簡易な飲食のみ)の場合は、排水設備がなくても大丈夫な場合もあります。詳しくは保健所の判断にしたがってください。
・給水設備や換気設備も確認しておきましょう。お湯がでることが必要になりますので、給湯器が正常に動くことも必須となります。
・厨房内に手洗い設備が必須となります。その手洗いの水栓はレバー、足踏みペダル、センサーなどの蛇口であること(ハンドル式の蛇口はNG)となっております。
・従業員やお客様が使用するトイレも確保しなければなりません。施設などでは共同トイレなどを使うことも認められます。
・その他更衣場所や清掃道具を管理保管しておける場所、ネズミや害虫の侵入を防止できる構造なども必要になります。

図で表す方が分かりやすいので、大阪市のHPに掲載されている必要な設備の例をご参照ください。

ここでポイントは赤丸で囲った手洗い設備、居抜き物件など少し以前からある施設だとハンドル式のままであることが多いです。ホームセンターなどで手に入る数千円のレバー式に取り換えると比較的安価に基準を満たすことができます。

営業許可の申請に向けて準備する書類

内装工事が完成するころには営業許可の申請を行いますので、書類を準備しましょう。

必要となる書類

・営業許可申請書
・営業施設の構造及び設備を示す図面
・食品衛生責任者の資格を証する書類(調理師免許証等)
(・水質検査成績書(井戸水等を使用する場合))
(・ふぐ処理登録者証(ふぐの処理を行う場合))
・申請者が法人の場合、登記事項証明書(最新の情報が反映されたもの)
・事業譲渡に伴う申請の場合、契約書の写し等の営業を譲り受けたことが確認できる書面又は営業譲渡証明書

図面について

各保健所ごとで図面用のひな型が用意されていますので、そちらのフォーマットを使用します。先ほど紹介した大阪市の記載例のまま説明しますと、作成する図面のポイントは調理場の設備などを記載することと見取り図にトイレなど全体の構造が分かるように書くことです。

営業許可を取得する費用

実費として、大阪府では営業許可の申請手数料として16,000円が掛かります。

その他に、食品衛生責任者の養成講習会を講習する場合は受講料として10,500 円(税込)や、法人の場合は登記事項証明書の取得のための手数料(600円)などが掛かります。

「食品衛生責任者」の資格が認められるものは、「食品衛生管理者となる資格を有する者」「栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者となる資格を有する者等」「食品衛生責任者養成講習会を受講した者」があります。

食品を扱う店舗を営業する場合は、営業施設ごとに食品衛生責任者を定めなければなりません。一人が複数店舗の食品衛生責任者を兼ねることはできません。

食品衛生管理者や調理師など特別な資格を有しない場合、食品衛生責任者の養成講習会を受講することになります。大阪で受講する場合はこちらからお申込みください。(大阪食品衛生協会のHPが開きます)

保健所がチェックする、営業施設の基準とは?

保健所の担当者さんが直接お店に来て飲食店の衛生環境について確認していきます。代表的な施設のチェックポイント(基準)は以下のとおりです。

確認されるポイント

・洗浄用として2槽シンク(流し台)を設けていること
・シンク以外に、厨房内に手洗い設備を設けていること
・手洗い設備の水栓は、洗浄後の手指の再汚染が防止できる構造である(センサー式やレバー式)
・従業員が使用できるトイレ(もちろんお客様と共同のもので構いません)
・厨房内は清掃ができるような材質であること、排水設備があること
・給湯器、湯沸かし器等で熱湯を2槽シンクへ供給できること
・蓋付きゴミ箱、冷蔵庫の温度計、洗剤などを設置されていること

飲食店開業のよくある質問(FAQ)

飲食店を始めるのに調理師免許などの資格は必要ですか?

「調理師」などの特別な国家資格がなくても飲食店を開くことはできます。ただし、飲食店の営業許可を取得する上で「食品衛生責任者」となる者が必要です。食品衛生責任者の養成講習会を受講すれば、およそほとんどの人が誰でも飲食店を始めることができます。なお、調理師免許を持つ人は講習を受けなくても食品衛生責任者となることができます。

よく「調理師免許が必要」と思われている方がいらっしゃいますが、飲食店を始めるにあたってそれは必須ではありません。「調理師」などの国家資格がなくても飲食店を始めることはできますが、飲食店の営業許可を取得するには「食品衛生責任者」がいなければなりません。食品衛生責任者の養成講習会を受講すれば、およそほとんどの人が誰でも飲食店を始めることができます。
ただし、調理師免許を持つ人は講習を受けなくても食品衛生責任者となることができます。

飲食店の営業許可を取得できない人はいますか?

ざっくりと言うと、「食品衛生法」に違反して刑を受けたばかりの人です。これは食品関係でよほど悪いことをした人なので、安心してください。美味しいご飯を食べてもらう気持ちを大切にしていれば衛生や食の安全に気を付けるはずなので、そういった方はまぁ不許可になることはないでしょう!

ウーバーイーツなどのフードデリバリーには、別の許可が必要ですか?

ウーバーイーツや出前館などのフードデリバリーは飲食店営業許可の範囲で行っていただけます。調理した料理は届けられてからすぐに召し上がるものと考えられるためです。

ただし、例えば「カレーをレトルトパックに包装して販売する」といった行為は食品製造業の許可が必要となる全く異なる営業です。販売される量を見込んで作り置きをして販売することも食品製造業に該当します。

メニューにお酒を置きたいのですが、酒類の免許は必要ですか?

店内でお酒を注いで提供する場合は、飲食店の営業許可でお酒を取り扱っていただけます。しかし、お酒をそのまま(瓶のまま、または取り分けて量り売り)販売する行為は、いわゆる酒類販売免許が必要となります。

例えば、飲食店でワインなどをボトルで注文したが飲み残したため持ち帰るといったことも酒類販売に該当してしまうため、お酒を持ち帰ることはできません。

無許可で飲食店を営業するとどうなりますか?

万が一、無許可で営業をし発覚すると、2年以下の懲役または200万円以下の罰金(もしくはその両者の併科)という厳しい罰則があります。

また、万が一食中毒などを発生させてしまった場合には、保険の対象外となり損害賠償は全て責任を負わなくてはなりません。保健所の職員さんも優しい方が多いですし、丁寧に教えてくださいます。取得するのが難しい許可ではありませんから、正しく手続きを行うことをお勧めいたします。

自宅で飲食店を始められますか?

自宅のキッチンをそのまま厨房として使用して飲食店営業許可を取得できない可能性が非常に高いです。施設基準を満たすことができれば可能かもしれませんが、現実的には飲食店用の厨房と自宅のキッチンは分かれていることがほとんどです。

キッチンカーで営業を始めたいのですが?

キッチンカーなどでの営業は「キッチンカーによる飲食店営業許可の基準」を守っていただければ、キッチンカー用の飲食店営業許可があります。

飲食店営業許可を取得する流れはほとんど同じですが、キッチンカーに積載できる水の量によって取り扱えるメニューが変わったり自動車飲食店ならではの規則などがあります。営業場所によっては併せて道路使用許可の手続きが別途必要になったりします。

飲食店の新規開業の手続きなら、Second.行政書士事務所へ

お忙しい経営者の皆さまや書類作成が苦手な方など、大阪で飲食店を開業するなら元バーテンダーが代表行政書士の「Second.行政書士事務所」にお任せください!営業施設が基準に満たない場合、営業許可を取得できませんから工事着工前に設計図を持参して保健所に事前相談することをおすすめします。

【サービスの流れ】

①オーナー様が希望されるお店を始めるためにはどのような手続きが必要となるかヒアリング
オープン予定の2・3週間前に手続きをします↓↓↓                
②営業店舗の必要設備等の確認
↓↓↓
③営業店舗のレイアウト図面や書類の作成、必要書類の収集
約3日~1週間↓↓↓     
④管轄の保健所へ営業許可の申請
↓↓↓
⑤食品衛生監視員による営業所の調査
↓↓↓
⑥営業許可証の交付
↓↓↓
⑦営業開始

【対応エリア】
「大阪府全域」「京都府の一部地域」「兵庫県の一部地域」「奈良県の一部地域」「滋賀県の一部地域」

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